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外食.COMに連載中の社長のコラムより
外食.COMに連載中の社長のコラムより
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●モノ消費・コト消費・トキ消費
2023-05-15
●モノ消費やコト消費の分類を外食にあてはめると、「モノ消費」は商品やメニューのこと、「コト消費」は雰囲気・内装・接客サービスなどだ。宇宙から見た日本全国の夜の明るさはいまだにコロナ前の明るさに戻っていないそうだが事実、外食の客数は昼に比べて夜が十分に戻ってきていない。2017年に博報堂が発表したトレンドキーにモノ消費・コト消費とは別に「トキ消費」というトレンド言葉が提唱されていた。これからの外食のあり方はこの「トキ消費」に重点が置かれるのではないだろうか。
●トキ消費の具体的な特徴は「非再現性」、不特定多数の人と体験や感動をシェアする「参加性」、盛り上がりに貢献することを実感する「貢献性」という三つの要件がある。昨年から新業態が次々と開店しているが、成功か不成功かはまだわからない。コロナで生活スタイルが変わり、求めるものが明らかに違ってきている。「トキ消費」の言葉はこれからを考えるに大きなヒントになる。
●外食産業変革の新トレンド
2023-05-15
5月8日から新型コロナが2類から5類感染症に変更となります。市場は平常な状況に戻ります。外食客数はすでに年明けからインバウ客の増加もあって全体に客数がもどってきています。しかしコロナ前の売り上げには届かない企業も多く、人不足、原価の値上がりもあって外食市場はまだ回復途中です。
外食に求めるものはいままでとは違いおいしさ・サービスへの要求水準・形態が変化しています。店側の対応も以下の項目を重点にした店舗が集客力を高めています。品質と見合う価格、気持ちの良いサービスなどが重要になっています。
1.サービスの強化
①元気な挨拶、出迎え、お見送り
②大きな掛け声によるにぎやかし
③短時間での料理提供と説明
2.雰囲気の強化
①印象が強い商品盛り付け
②お値打ち感のある価格設定
③おしゃれな内装デザイン・壁掛メニュー札で訴求
3.DXの活用
①デジタルパッド注文 ②セルフ会計
③多種セルフサービス ④配膳ロボット
2023年の対応行動が外食の優劣を決めるでしょう
。
●ビーガン・プラントベース
2023-04-01
●
日本の飲酒人口は約4000万人だが減少傾向、若者の飲酒が減っていることだけが理由ではない。今や全世代の食事が健康志向だ。日本酒、焼酎・ウィスキー・ワインなど酒類生産量の下降にも歯止めがかからない。逆にノンアルで一番伸びている商品はアサヒビール・ドライゼロ、サントリー・オールフリーなどのノンアルドリンクだ。そしてこれらの商品は全ての年代層に消費されているのも特徴だ。一方市場が小さいビーガン(菜食主義者)商品やビーガン料理のレストランも徐々にだが店が増えている。食品企業による植物や大豆を使うプラントベース食品の解発競争も盛んである。
●「えんどう豆原料のプラントボール(ミートボール)」は家具のイケア東京で一番人気。「一風堂」のビーガンラーメンは昆布やカツオの出汁と変わらないので定着してきた。「アメリカン中華のビーガンレストラン」が先日下北線路街にできた。商品開発の先端キーワードは「健康」である。
●ゼンショーのハンバーガービジネス
2023-03-15
●先日、ゼンショーがロッテリアを買収と発表して話題を呼んだ。ロッテリアの店舗数は358店で業界三位のチェーンだ。ゼンショーはかつてウエンディーズを経営していたが売却をしてしまっている。再度ハンバーガー事業に進出した背景は不明だが、牛丼の成長力も落ちてきており、国内店舗数でもすでに吉野家に800店以上の店数差をつけている。今後のおもな出店場所は海外にしかない。それに反してハンバーガー市場はマクドナルドの独占状況にあるが店舗数はまだ2800店前後で、ハンバーガー市場にはまだ開拓の余地がありと見たのかもしれない。
●コロナでファストフードの有利性が見直されたためか鳥貴族やその他の小規模チェーンもハンバーガーに乗り出している。ハンバーガ
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の市場は一兆円とみられるがマックの5000億円モスの1000億円をいれても市場余力はまだ大きいとみられる。「すきや」「ウエンディーズ」の経験を使っての勝負にでると考えられる。
●シャドウワーク
2023-03-01
●ハーバードマガジン編集者のランバート氏が以前、次にように述べていた。
「かつては他人に任せていた数多くの作業を今ではほとんどの人がデジタル機器を使って自分自身でこなしている。ATMの操作、旅行の予約、スーパーの袋詰めなどだ。これらの作業に要する時間は無報酬で目に目見えない仕事になってしまっている。」
ランバート氏はこれらの作業を
「影の仕事・シャドウワーク」
と名付けた。この状況はさらに進んでおりお客みずからが無報酬でする「こと」が増える一方である。
●スマホのモバイル注文などはその最たるものだ。それで提供スピードが速くなって顧客満足度は上がっているのか。FFなどで長い行列ができていて商品提供スピードが速くなったと思えないことがよくある。人手不足ばかりが理由ではなさそうだ。たった一杯の牛丼が出てくるまで10分以上かかることもある。デジタル化やロボット化は確かに便利であるが人の感情をなくしてしまわないか。
●すかいらーくとロイヤルホスト比較
2023-02-15
●ロイヤルが高単価政策(付加価値)で収益を上げる一方、ガストを中心とするすかいらーくは赤字であるとの報道が出回っている。この記事は200店舗のロイヤルホストとガスト(1371店)を含む3054店舗のすかいらーくを比較してあたかもロイヤルの経営がすぐれているとの印象をいだかせる記事になっている。
200店舗チェーンと3000店舗チェーンでは経営方式そのものが全く違うにもかかわらず同じ土俵で論じている。店舗数、社員数、物流などあらゆる面において違う。
●すかいらーくはその保持する店舗数において3000店を超える。この規模のファァミリーレストランはアメリカにもない。今朝15年にわたって率いてきた谷社長が退任との発表があった。混乱から経営を引き継ぎ今日まで引っ張ってきた谷社長に敬意を表したい。
今後外食はさらなる変革の時代に入っていくと思われるが、今まで蓄積してきた人材・ノウハウを大切にしたいとおもう。
●マスクがなくなると外食に客が増える
2023-02-01
◎新型コロナが5月8日からインフルエンザと同じ5類に移行と発表になった。長いマスク生活から解放されるかと思うと気分もよくなる。外食にお客がもどりつつある今、この分類変更は大きな追い風になるはずだ。一方、値上げをするか、値段を据えおいて客数を取るか経営者にとってむつかしい判断状況が続いている。例えばサイゼリヤやシャトレーゼなどは低価格を維持、鳥貴族や日高屋は値上をして社員・パートの賃金を上げた。コロナ下でも好調だったFF業態だがマックは16日に再値上げしハンバーガーで何と170円だ。モスは690円で100万個限定の黒毛和牛バーガーを発売など、どちらも強気の政策をとっている。
原料の値上がり、人不足の解消のために賃金アップなどで、そのために値上をするか、価格維持を続けるかどの会社もすぐには答えの出にくい課題だ。しかしコロナの分類変更でマスクなしとなれば、人々の今までの我慢は一気に爆発し外食に人がもどると思われる。インバウンド客も追い風になるだろう。どのように変化していくのかこれからの推移を見守っていきたい。
●外食の新陳代謝
2023-01-15
●長い間、外食の三大業態は「ファミリーレストラン」「ファストフード」「居酒屋」と言われてきたが、今やそれらの使いかたは大きく変わってしまった。特にコロナ以降は、在宅ワークが広がり、外食の利用機会も減り、訪問回数も大きく減ってしまった。ファミレスは家族と行かずに誰と行くのだろう。マックやスタバが好調なのは安さなのか、雰囲気なのか。あまりお酒を飲まない若い人で一杯の居酒屋は食事処か。会社での歓送迎会は何処に消えたのか。フードデリバリーは値段が高くても若い人達が多く使っている。大きな変化だ。
●コロナも3年が経過して飲食店の客数は戻り始めているが店により、チェーンにより大きな差が出ている。すべての店がコロナ前のような状況には戻らず閉店した店も多い。外食の新陳代謝が始まっているのだ。コロナ
を経験した消費者は新しい食のスタイルを求めている。お客が求める飲食店とはどのようなものか。2023年は外食再生の年になりそうだ。本年も最先端の外食情報をお届けします。よろしくお願いします。
●2023年への展望
2022-12-28
●この3年間、外食産業は大きな困難を乗り越えてきた。今年はどのような変化を見せるだろうか。現状は人件費や材料費の価格高騰もあり経費削減だけでは利益確保が難しい状況にある。また価格改定にも限界があり、給料の大幅な伸びも期待しにくい。ゆえにお客様の選択眼も一段と厳しくなっていて必要な外食はするがそれ以外は弁当の購入や冷凍食品などの利用になっている。外食頻度がコロナ前の状況にもどることは期待しにくい。
●今後一層求められるのは新しいニーズの発見だろう。2022年にもいくつかの新スタイルの外食が出できたがその傾向は今年も一段と増えていくに違いない。厳しい経済環境とはいえ価格と価値のバランスが取れた新しい食スタイルをお客は常に求めている。どんな楽しさや、驚き、おいしさが必要なのか。今年の外食産業はどこに本当の顧客ニーズはあるのか。昨年よりも、もっともっと多くの外食企業が勇気をもって新分野への挑戦を試行錯誤していく2023年になりそうだ。
本年もよろしくお願いします。
●紙で思い出を残す
2022-12-16
●
子供写真館のスタジオアリスが設立30年になる。そして最高益を上げている。2020年に導入した成人式パック、振袖レンタルを通常価格の三分の一、10万円で用意し写真撮影を組みあわせてヒットした。スマホの普及で写真がデジタルになり気軽に何時でも撮影できるがスタジオアリスは衣装を着けポーズをとって紙(印画紙)で残す。プロが撮った写真は表情も豊かで、自分で撮った写真とは一味違いデジタル保存とも違って記念品になる。
●スタジオアリスは写真撮影だけでなく衣装、着付け、ヘアメークなど多様なサービスを開発してお客の満足度を上げてきた。市場は成熟するのでなく、送りての会社が顧客のニーズから離れていることに大きな問題があるのだ。外食の売上げがコロナ前と比較して回復すれば、それでOKかというと違うだろう。コロナで人々の行動や考え方が変わってしまった今、元の外食サービスと同じでは、回復とは言えないだろう。紙で思い出を残すことを軸にサービス開発をして成長を続けるスジオアリスの発想に学びたい。
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